■歯があると認知症予防にも

皆さんは、「8020運動」というのをご存じでしょうか?これは、日本歯科医師会が1989年から推奨している運動で、「80歳になっても自分の歯を20本保ちましょう」というものです。

自分の歯が20本あればしっかりと咀嚼することができ、食事を楽しめると言われています。それ以外にも、自分の歯で物を噛んだ刺激が脳に伝わり、脳の感覚や記憶、思考・意欲を司る部分を活性化しています。研究結果では残っている歯が20本以上ある人に対し、歯がない人の認知症のリスクは1.9倍という結果が出ています。

 

歯があれば噛むことができます。歯を失うと噛めなくなるので噛むことによる刺激が脳に伝わらなくなります。「歯があるし、しっかり手入れもしているから大丈夫」と思っている方でも油断は禁物です。歯があってもあまり噛まずに食事をしていると脳への刺激が伝わらくなります。脳を活性化させるためには、自分の歯でしっかりと咀嚼して食事を取ることが大切です。

歯がなく、よく噛まずに食事をするとアルツハイマー型認知症の原因とされている「アミロイドβタンパク質」が大脳皮質に沈着するだけでなく、記憶や学習能力に関わる海馬の細胞の減少が起こることが研究で分かっています。

 

「歯が20本もないから認知症になる確率が高いかも…」と落胆している方もいらっしゃるかもしれません。歯がなければ代わりとなる物を作ればいいだけなのです。

つまり、入れ歯やインプラント治療を行うことで脳に刺激が伝えることが可能とされています。また、入れ歯は自分に合った入れ歯を装着し、しっかりと噛むことが大切です。

 

歯がある人も、あまり噛まない食事をしていると脳に刺激が行きません。意識して噛むことができればいいのですが、なかなか難しいかもしれません。そのために行ってほしいのが「ガムを噛むこと」です。ガムを噛むことで脳に刺激を伝えることができます。ガムには集中力を高める効果や、リラックス効果もあるといわれています。勉強の合間や仕事の合間にぜひ試してください。

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